エアパック工法(II-N型)
エアパック工法(II-N型)とは
「エアパック工法(II-N型)」は、施工方法及び物性は従来のエアパック工法とほぼ同じです。従来のエアパック工法では骨材に砂を用いているのに対して、このII-N型は、骨材の代りに少量の特殊粘着剤を用いるので、砂を入手し難い場所でも施工が出来ますし、500mの長距離圧送が可能です。
この工法は、特殊な粘着剤、起泡剤を用いたエアミルクのA液と、B液(可塑剤)の二液を1.5ショットで混合し、可塑状グラウトを生成して空洞等に注入・充填する工法です。
(注)可塑状グラウト=自己流動性は無いが、若干の加圧で流動化する程度の固結強さを維持している(粘性、数万センチポイズ程度)グラウト。
エアパック工法(II-N型)の特長
「可塑状グラウト」であることから、
1 限定注入が可能
クラックからの漏出が少ない等、注入歩留りが良い。
2 水に希釈されない
水があっても希釈されないために均一な団結強度が得られ、エアが消失しないため、体積減少が無い。
3 500mの圧送が可能
適用対象
(1)湧水、溜水、流動水状態の裏込め注入
トンネルの補修、改修工事・深礎杭補強、等
(2)水に接する部分の空洞充填
河川構造物・港湾構造物・既設構造物周辺・管内充填・廃坑の充填等
(3)その他限定注入が要求される注入または充填等
施工
エアパック工法(II-N型)の施工は、以下の手順で行います。
・ A液とB液を別個に調合します。
・ TG粘着剤と水を先に専用ミキサーで調合し、次に別のミキサーでセメントを調合します。
・ A液とB液の比率は約20:1の比例注入ですので、機能の異なる2台のポンプと、二液混合に特殊ミキシングユニットを用います。
・ 二液を別々に圧送し、注入口付近で混合し、可塑状グラウトを生成して注入します。